song園児と一緒に作り上げるオリジナルソング

静岡豊田幼稚園では、年長児が作詞をし、園長が作曲をしたオリジナルソングを毎年作っています。 2015年には、オリジナルソング10曲を収録したCD「たからもの」を制作しました。 本園では、このオリジナルソング作成を始めとした、創作的な活動を積極的に行っています。

これまでの作品

家族へのてがみ

作詞/令和4年度 年長児&担任
作曲/宮下友美惠

おひさまがのぼって みんなでおはよう

元気のもとは 家族の笑顔だね

一緒にでかけたり 一緒に遊んだり

時々けんかもするけれど とてもなかよし

大好きな家族に

「ありがとう」って伝えたい

大切だよ どんなときも 一番近くにいて

大好きな家族に

「ありがとう」って言われたら

からだ中が ぽかぽかする

しあわせ溢れてくるよ

 

おつきさまのぼって みんなでおやすみ

あしたもきっと 楽しいことがある

一緒に話したり 一緒に眠ったり

うれしいときには みんなで喜び合える

大好きな家族に

「ありがとう」って伝えたい

大切だよ どんなときも 一番近くにいて

大好きな家族に

「ありがとう」って言われたら

からだ中が ぽかぽかする 

しあわせ溢れてくるよ

幼稚園では毎年、おじいさま、おばあさまを園にお招きして、「ありがとうの会」を開催します。
この曲を作った年は、コロナ禍で中止になっていた「ありがとうの会」が久しぶりに開催され、子どもたちは大勢のお客様の前で、踊りや劇を発表することができました。
その時のとても温かな拍手やたくさんの笑顔がきっかけとなり、子どもたちは自分の家族のことを歌にすることにしました。
「一緒に暮らしていても、離れていても、自分のことを大切に思ってくれる人は家族だよね」という言葉も、子どもたちの中から聞かれました。
この歌を通して、大好きな家族への「ありがとう」の気持ちを、まるで手紙を書くように伝えられたら、とても素敵なことだと思います。

勇気のメダル

作詞/令和3年度 年長児&担任
作曲/宮下友美惠

待っていた この瞬間

うれしくて ワクワクするね

よーいドン スタートしたら

ゴールめざして はしりぬけろ

勇気だして がんばろう 

力いっぱい 最後まで

きみとぼくの心には 

金色のメダルが輝くよ

 

つまずいたって あきらめない

みんなで 応援しているよ

 

勇気だして がんばろう  

力いっぱい 最後まで

きみとぼくの心には 

金色のメダルが輝くよ

東京オリンピックが開催されたこの年、子どもたちはオリンピックのメダルに憧れを感じていました。そのような中、豊田幼稚園の運動会で、園児全員で歌う曲を作ろうということになりました。
運動会をワクワクしながら待っている気持ちや、いろいろな競技を全力で頑張ろうという気持ちが、子どもたちのなかから溢れ出てきました。
運動会当日の結果よりも、それまでの過程の中で、一人一人の子どもが自分の目標をもち、勇気を出して最後まで頑張ったり、友達と力を合わせてやり抜いたりすることが、とても大切なことだと思います。
その頑張りをみんなで分かち合うことができた子どもたちの心には、決して色あせることのない金色のメダルが輝くと信じています。

しあわせの花

作詞/令和2年度 年長児&担任
作曲/宮下友美惠

花が咲いてると 笑顔になるね
「一緒に遊ぼう」って 声かけたくなる
花が咲いてると なかよしになれる
同じ空を見上げ 手をつないで

ラララ
赤い薔薇や ピンクの紫陽花
さくらが咲く
ぼくたちの心のなかに

だれかにあげたい しあわせの花
両手いっぱいの 花束にして
うれしい気持ちが 届いたらいいな
優しい香りに 包まれてる

ラララ
金木犀 黄色のタンポポ
薄紫 ラベンター
夢のようだね

ラララ
赤い薔薇や ピンクの紫陽花
さくらが咲く
ぼくたちの心のなかに

 幼稚園の園庭には、一年を通して四季折々の花が咲いています。
 子どもたちは登園時や園庭で遊ぶ時に、様々な色の花を見て、香りをかぎ、気づいたことや感じたことを先生や友達と伝え合っています。年長児は花壇の花の水やりを毎朝してくれることから、特に花に対する親しみや大切にしようとする気持ちが育ってきています。
 年長児が作った詞から感じたことは、幼稚園に花があることで、子どもたちが笑顔になったり、友達との関係が深まったりしていることです。また、子どもたちは、薔薇のアーチや桜の花を見ながら、空を感じているということも、新たな発見でした。
 花に囲まれて生活することにより、子どもたちの心が豊かで安定したものになり、その幸せな気持ちを、大切な人に優しい香りと共に届けたいという子どもたちの心を、これからも大切に育てていきたいと思います。
 いつまでも、子どもたちの心の中に、しあわせの花が咲き続けますように…

どこまでもすてきな幼稚園

作詞/令和元年度 年長児&担任
作曲/宮下友美惠

園庭の薔薇 きれいに咲いてる 
とてもいい香りがしてるよ
花びら集め 色水つくろう 
新しい色ができるかな
大好き(大好き) 大好き(大好き) 
みんなの大好きな幼稚園
一緒に遊ぼう 
幸せな笑顔があふれる 
ずっと ずっと

一人一人を みんなが祝うよ
誕生会が 楽しみだね
力合わせて がんばったあとの
うれしい気持ち 忘れないよ
大好き(大好き) 大好き(大好き) 
みんなの大好きな幼稚園
一緒に遊ぼう 
幸せな笑顔があふれる 
ずっと ずっと

手をつないで歩きながら 声合わせて歌おう
それはすてきな音楽 ぼくらの自慢さ
大好き 大好き 
みんなの大好きな幼稚園
一緒に遊ぼう 
幸せな笑顔があふれる 
ずっと ずっと  ずっと ずっと
ずっと ずっと

 幼稚園の創立70周年を記念してこの歌を作りました。
 子どもたちに、豊田幼稚園で好きなところ、自慢できるところを尋ねると、いろいろな意見が出てきました。その中で、「自分たちが作ったオリジナルの歌があることが自慢できるところ」という声がたくさん出てきたことは、園長としてはうれしい驚きでした。子どもたちと一緒に歌を作り始めて15年になりますが、それらの歌が、子どもたちにとって「たからもの」になっていることがとてもうれしく、次の創作活動への意欲となっています。
 この曲の題名も子どもたちが考えたのですが、「どこまでもすてきな幼稚園」となったことは、嬉しいと同時にとても大きな責任をもらったような気持がしています。
 これからも、すてきな幼稚園であり続けられるよう、努力していきたいと思います。

だいすきな富士山

作詞/平成30年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

晴れた日には こころウキウキする
見えるとうれしい あおい富士山
白い雲と 話してるみたい
みんなが憧れてる 素敵な景色

ぼくのだいすきな富士山
高くて きれいな富士山
真っ白な雪をかぶり
光をあびて輝いてる
ぼくのだいすきな富士山
強くて 優しい富士山
いつまでもだいじにしたい
世界のたからもの

晴れた日には みんなで登りたい
遠く見わたせる あおい富士山
雪が降れば みんなで遊びたい
雪だるまを作ろう そりで滑ろう

ぼくのだいすきな富士山
高くて きれいな富士山
真っ白な雪をかぶり
光をあびて輝いてる
ぼくのだいすきな富士山
強くて 優しい富士山
いつまでもだいじにしたい
世界のたからもの

 静岡に住む私たちにとって、富士山はとても身近で大切な存在です。子どもたちも、降園時や園外保育で歩いているとき、きれいな富士山を見つけると大喜びしています。
みんなで集まってこの歌詞を作る時も、「富士山大好き」「なぜ富士山はあおく見えるんだろう」「富士山の頂上はどんな風になっているのかな」「富士山でみんなで遊びたいね」といった言葉がたくさんきかれました。
 園庭の遊びの中でも、砂場で大きな山を作り、白い砂をかけて「富士山できた」と自慢げに見せる子どもたち。
 子どもたちにとって、高くて、きれいで、強くて、優しい富士山。世界のたからものである富士山を、自分たちの手で守っていくといった気持ちが芽ばえてくれることを願っています。

ひみつの扉

作詞/平成29年度 年長児&担任
作曲/宮下友美惠

不思議で楽しい場所があるときいたんだ
ぼくらは信じているよ ひみつの扉
薔薇のアーチとてもきれい 
満月かがやく夜にでてくる
扉を開けてぼくらは旅する 
不思議な世界 ぼくらを待ってる
勇気だしてみんなで行こう 
何が起こるのだろう

お花やいろんな虫が住んでいる世界
むかしの恐竜が住む宇宙も行ける
虹から見るおうちきれい 
牛乳太郎がわらっているよ
扉を開けてぼくらは旅する 
不思議な世界 ぼくらを待ってる
どんなことも怖くはないさ 
きみがいてくれるから

お菓子でできたおうちへ みんな食べに行こう
富士山の滑り台は とても楽しい
キラキラ 海 とてもきれい 
たくさんの魚たちと泳ぐよ
扉を開けてぼくらは旅する 
不思議な世界 ぼくらを待ってる
いつもは 扉 見えないけれど 
きっとまた行きたいな 
きみとまた行きたいな

 CD「たからもの」のジャケットの絵を描いてくださった 木版画家の風鈴丸さんと、一緒に絵本を作ってみたいという子どもたちのねがいが叶い、造形展で「ぎゅうにゅう太郎とひみつの扉」という大型絵本を作成しました。
その絵本のストーリーを歌にしたものがこの「ひみつの扉」です。
 幼稚園の薔薇のアーチが満開の時期、満月の夜だけにひみつの扉が現れるというワクワクするようなストーリー。もちろん、絵本の中のこととはわかっていても、5月の満月の夜、園庭の薔薇のアーチを見てみたいと思った園児もいたのではないでしょうか。
 風鈴丸さんが描いた薔薇の絵はとても素敵で、子どもたちはその絵を見ながら、思わず「いいにおいがしてくる」と言っていました。風鈴丸さんとのコラボレーションは、本当に貴重な体験でした。

ラベンダーの花束を

作詞/平成28年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

うす紫のとても小さな花びら
しずくみたいに 集まって咲いている
きみと花摘みした とても楽しい時間
みんな 笑顔が溢れてる

ラベンダーの花が揺れてる
優しい香りが 広がる
だいじな人にあげる 花束を
あたたかな笑顔と一緒に

ラベンダー畑は 蝶々が飛んでくるよ
みつばちたちも 香りに誘われてくる

きみと花摘みした とても楽しい時間
みんな 笑顔が溢れてる

ラベンダーの花が揺れてる
優しい香りが 広がる
花を育ててくれた人たちの
優しさを いっぱい感じて

ラベンダーの花が揺れてる
優しい香りが 広がる
だいじな人にあげる 花束を
あたたかな笑顔と一緒に

 NPO法人日本平香る丘のみなさんのご厚意で、本園の年長児がラベンター摘みを体験させていただいています。
 薄紫の美しい花が一面に広がるラベンター畑に入ると、本当にさわやかな香りに包まれ、幸せな気持ちになります。子どもたちは、大切に育てられたラベンダーを一本一本はさみで丁寧に切り、花束を作っていくのですが、その間「いいにおいだね」「このラベンター、おかあさんにプレゼントしたら、きっと喜ぶね」と笑顔で友達と会話しています。
 このラベンターがどれほど大切に育てられたかということも、ラベンター摘みをさせていただくなかで、子どもたちは自然に感じているようです。短調のメロディーは少し大人っぽいのですが、子どもたちはこの歌が気に入っていて、感謝の気持ちを込めて歌っています。

マイ フレンド

作詞/Day Care Centre Punahikka & 平成27年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

ぼくたち出会えた うれしくなって話しかけた  
一緒に遊ぼう 楽しいことがいっぱいある

とっても大切なもの それは友だち
肩組んで 笑い合えば
ほらね 勇気がわいてくる

あたらしい夢を かなえよう
みんなで 力あわせ

大きなお城や高いタワーも 作り上げた        
一緒に遊ぼう 楽しいアイデア生まれるよ
 
友だちはそばにいるよ  地球の裏にも
空をこえ 海をこえて    
ぼくらの 心はつながるよ

あたらしい夢を かなえよう
みんなで 力あわせ

Tahdon ystävääni halata.
Tahdon halata.
Tahdon uuden ystävän.
Ystävää hyvää koskaan unohda en.
    
あたらしい夢を かなえよう
みんなで 力あわせ

 静岡県私立幼稚園振興協会主催の海外研修がきっかけとなり、フィンランド ヴァ―サ市の幼稚園との交流が始まりました。本園が毎年オリジナルソングを作っていることを伝えると、「一緒に曲を作りましょう」と言っていただき「友達」をテーマに両国の子どもたちで作詞をしました。
 どちらの国も、子どもたちにとって「友達」はとても大切な存在であることは変わりませんが、日本の子どもたちが「みんな」を意識しているのに対して、フィンランドの子どもたちは「あなたとわたし」の関係を大切にしていることがわかり、とても興味深く思いました。そして、フィンランドの子どもたちの「友達とハグしたい」という表現も、とても新鮮に感じました。本園の年長児は、フィンランド語に興味をもち、歌詞のフィンランド語の部分の発音を覚え、自慢げに歌っている姿がとても印象的でした。地球の裏側にも友達がいるなんて、本当に素敵ですね。

ありがとう

作詞/平成26年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

お日様みたい いつも輝いている
にこにこ笑顔 そんなママが大好き
雨の日には お迎え うれしいな
絵本もいっしょに 読んでくれるよ

ありがとう ありがとう 
ママから生まれてきた
それは ぼくのわたしの いちばんのたからもの
ありがとう ありがとう
いつまでも 忘れない
ママがつよくぎゅっとしてくれたこと
     
おいしいごはん いつも作ってくれる
にこにこ笑顔 そんなママが大好き
洗濯もの たたむの 上手だね  
手伝いできるよ ぼくにまかせて

ありがとう ありがとう
ママから生まれてきた
それは ぼくのわたしの いちばんのたからもの
ありがとう ありがとう
いつまでも 忘れない
ママが言ってくれた「大好きだよ」と 

 この曲は、「おかあさん」をテーマに作りました。
 歌詞を作る話し合いの中でも、「おかあさんのこんなところが好き」ということが子どもたちの中から次々に出され、その話を聞いていると、子どもたちは本当におかあさんのことが大好きなんだということを実感しました。
 「雨の日にはお迎えうれしいな」という言葉は、徒歩通園ならではの言葉と思い、なるほどと納得したり、この子たちはおかあさんにギュッと抱きしめてもらって幸せだなと感じたり、いろいろな発見がありました。
 大きくなったらコックさんになっておかあさんにおいしい料理を作ってあげたいという夢を持っている子もいました。子どもたちは大好きなおかあさんのために何か役にたちたいと思っているようです。「手伝いできるよ、ぼくにまかせて」の歌詞の部分を特にはりきって歌うのは、そんな気持ちの表れかなと思います。
 子どもたちからの「ありがとう」は、きっとおかあさんに届くことでしょう。

青い空の下で

作詞/平成25年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

朝 目がさめたら ワクワクしてくる
今日はどんな楽しいこと 始まるのかな
薔薇の香りがする アーチくぐりぬけて
なわとびや鬼ごっこを みんなで始めよう

まわれ まわれ メリーランド 
風が ぼくたちに話しかける
友だちが集まれば 想いが膨らむよ
ゆめのどんぐりハウス 
ケーキつくって パーティーしよう
見上げれば青い空 ひこうき雲がのびてゆくよ

サッカーボールを 思い切りけって
みごとゴール決めたときは うれしくなるよ
昨日より大きな 砂の山つくろう
友だちと力あわせ トンネル完成した

まわれ まわれ メリーランド 
風が ぼくたちに話しかける
友だちが集まれば 想いが膨らむよ
ゆめのどんぐりハウス 
ケーキつくって パーティーしよう
見上げれば青い空 ひこうき雲がのびてゆくよ

 子どもたちは戸外で遊ぶことが大好きで、朝登園すると急いで着替えをし、園庭に飛び出していきます。その姿はとても主体的で、自分の生活を創り出そうというエネルギーに溢れています。
 豊田幼稚園の園庭には、馬のメリーランドや薔薇のアーチなど本園ならではの物があります。この曲を作った年には、新たにゆめのどんぐりハウスができあがりました。
 太陽の光をいっぱいあび、心地よい風に吹かれながら、友だちと一緒に思い切り体を動かして遊ぶ子どもたちは、本当に幸せそうです。
卒園を間近に控えた3月、年長児みんなで園庭にいた時、ちょうど空を見上げた先に一本のひこうき雲をみつけました。みんなでこの歌を歌いながら、同じひこうき雲をみつめた時間は、私にとってずっと忘れられないたからものです。

夢をつないで

作詞/平成24年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

ぼくが生まれたこのまちで 大好きな人と出会い
広い世界のそのなかで ぼくらの夢はふくらむよ
小さないのちが 大きく育つ
あたたかくて やさしい光 いっぱい浴びながら

桜の花が咲く きれいな春が来るよ
空に向かい大きく育て みんなの夢のせて
桜の花が咲く 笑顔があふれ出すよ
幸せの花が咲き誇る そのときを信じて

ぼくが大きくなったとき だいじな人のために
夢をつないでいくことができたら とってもうれしいね
小さないのちが 大きく育つ
あたたかくて やさしい光 いっぱい浴びながら

桜の花が咲く きれいな春が来るよ
空に向かい大きく育て みんなの夢のせて
桜の花が咲く 笑顔があふれ出すよ
大好きな人と見てみたい 美しい桜を
桜の花が咲く きれいな春が来るよ
空に向かい大きく育て みんなの夢のせて
桜の花が咲く 笑顔があふれ出すよ
幸せの花が咲き誇る そのときを信じて
ぼくたちも生きよう

 毎年7月になると、日本平に咲くラベンダーを年長児が摘ませていただきます。そのラベンダーを育ててくださっているNPO法人日本平香る丘のみなさんからお招きをうけ、この年の冬、桜の植樹をさせていただくことができました。小さくて細い桜の苗木が大きく育ち、美しい花を咲かせるその光景を夢見て作った歌がこの曲です。
 あたたかくて優しい光をあびながら育っていくいのち。それは、そのまま子どもたちの姿に重なります。みんなで植えた桜の木がきれいな花を咲かせる頃、きっと子どもたちも大きく成長し、それぞれが自分の力で、自分らしい花を咲かせていることと思います。
 この詞を作ったとき、「美しい桜を大好きな人と見てみたい」と子どもたちは願っていました。いつかみんなが、それぞれの大好きな人と一緒に、もう一度桜のもとに集まり、美しい花をながめることができたら…
 そんな夢を抱いているのは私ひとりでしょうか。

出会えてありがとう

作詞/平成23年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

さくらの花が咲く あたたかい春に
出会えてありがとう これからよろしく
まぶしい太陽が キラキラの夏に
出会えてありがとう これからよろしく

ちょっぴりドキドキ こころがおどるよ
楽しい笑顔を 見つけにいこうよ

ひとりのやさしさが こころをつなぐよ
手と手をつないだら 今日から友だち

葉っぱが少しずつ 色づいた秋に
出会えてありがとう これからよろしく
輝く粉雪が 舞い落ちる冬に
出会えてありがとう これからよろしく

ワクワクウキウキ こころがはずむよ
きみの笑い声 元気をくれるよ

ひとりのやさしさが こころをつなぐよ
手と手をつないだら 今日から友だち

 新しい人との出会い。それはとても素敵な出来事です。幼稚園の生活でも、新しい先生や友だちとの出会いがあります。
 新入園や転入園と、新しい環境にドキドキしながら入ってくる友だちが、この歌を聴くことでホッとできるような、そんな歌を作りたくて、みんなで考えを出し合いました。
 春、夏、秋、冬、それぞれの季節の中で出会えたうれしさを、子どもたちは素直な言葉で表現し、あたたかくてどこか懐かしい、素敵な曲ができあがりました。
 「一人のやさしさが心をつなぐよ」という歌詞は、自分から優しい心を差し出すことの大切さを教えてくれている気がします。

流れ星みつけた

作詞/平成22年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

空はどこまでも続く 海はどこまでも青い
白い雲にっこり笑って ぼくたちを呼んでいる
地図もなんにもないけど きみと一緒に歩けば
すばらしいことに出会えるさ 
冒険がはじまる

さあ 飛び出そう 大空へ Let’s go !
虹の向こうには 何かが待ってる
青い地球を ひとまわり Let’s go !
願いをかなえる 流れ星みつけた

月はみんなを照らして 風は夢を運んでく
世界中どこへでも行ける
冒険がはじまる

さあ 飛び出そう 大空へ Let’s go !
虹の向こうには 何かが待ってる
青い地球を ひとまわり Let’s go !
願いをかなえる 流れ星みつけた

流れ星みつけた

 子どもたちが夢中で遊んでいる姿を見ていると、毎日が新しい驚きや発見に溢れ、まるで冒険をしているようです。それも一人ではなく、大好きな友だちと一緒なら、その冒険はどんなに楽しく、ワクワクしたものとなるでしょう。
 空、海、雲、風、月、星、虹といった様々な自然を仲間にして、自由に心を遊ばせ楽しむことができる子どもたちの世界。そんな世界は子どもたちにとって本当にかけがえのない、大切なたからものであると思います。
 生きるということが冒険であるのならば、子どもたちの冒険はまだ始まったばかり。一人一人が未知の世界に向けて、力強く歩んでいってほしいと願うばかりです。
 卒園式の卒園児退場の時に、この歌を在園児が歌って送るのには、そのような思いも込められています。

えがおが いっぱい

作詞/平成21年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

出会ったときは ドキドキしたけど
ほら 手をつないでいると 笑顔にかわったよ
一緒にいると 気持ちが伝わる
すてきな友だちがいる ずっと だいじにしたい

たくさんの愛をだきしめて 人はやさしくなるよ
世界中のやさしい気持ち あつまれば あたたかい

いま 「ありがとう」のことばを 
あなたに伝えたくて
                   
大好きなこと いっぱいみつけた
みんなで遊んでいると 楽しさ膨らんだ
自然の中で いっぱいみつけた  
きらきら輝くいのち ずっと だいじにしたい 

たくさんの愛をだきしめて 人はやさしくなるよ
世界中のやさしい気持ち あつまれば あたたかい

精一杯 生きてゆこう 
大きな夢をもって

 豊田幼稚園の教育のなかで大切にしている「3つの愛(人への愛・遊びへの愛・環境への愛)」をテーマにして作った歌がこの曲です。
 子どもたちが、様々な人やもの、ことと出会い、それらの存在をずっとだいじにしたいと思えることは、まさに生きる喜びにつながります。そのことを子どもたちが「えがおがいっぱい」という曲名で表現したときには、その感性に驚かされました。
 身近な人たちからたくさんの愛情をうけ、それを抱きしめて育った人は、きっと周りの人やものを愛することができる優しい心の持ち主に人になると思います。それは、その人の一生を支える大切なたからものです。
 子どもたちは、この歌の「精一杯生きていこう」という部分が好きで、いつもはりきって歌います。
 「今この時を、精一杯生きてほしい」
 そう願う私たちにとって、その姿はとてもまぶしく、私たちの誇りでもあるのです。

わくわくハッピークリスマス

作詞/平成20年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

鈴の音がきこえる 北の遠い空から
シャララー シャラララ シャララー シャラララ
星もわらっているね
赤い鼻のトナカイ 楽しい歌にのって
シャララー シャラララ シャララー シャラララ
空をかけるよ
クリスマスがくるよ 大きなツリーかざって
わくわくしちゃう 楽しみな 
ハッピークリスマス フォー ユー
サンタのおじいさん 大きな袋をもって
みんなに会いにきてくれるよ 待ちきれない

星がキラキラきれい まちもピカピカきれい
シャララー シャラララ シャララー シャラララ
パーティーがはじまるよ
「会いにきてね」と書いた  サンタさんへの手紙
シャララー シャラララ シャララー シャラララ
届いてるかな
クリスマスがくるよ 大きなツリーかざって
わくわくしちゃう 楽しみな 
ハッピークリスマス フォー ユー
サンタのおじいさん 大きな袋をもって
みんなに会いにきてくれるよ 待ちきれない

 子どもたちが心待ちにしているクリスマス。幼稚園でも大きなツリーを飾って、クリスマス会を行ないます。12月になると、子どもたちはサンタのおじいさんに手紙を書いたり、部屋の飾りを作ったりして、クリスマスを待ちます。
 そんなわくわくした気持ちを、素直な言葉で表現したこの曲は、子どもたちも大好きで、クリスマス会の中でもみんなで歌い、楽しさやうれしさを分かち合っています。
 鈴の音が響き、幼稚園の遊戯室にサンタのおじいさんが登場すると「本当に来てくれた!!」と子どもたちは大喜び。サンタのおじいさんから優しい言葉やプレゼントをいただき、子どもたちのうれしそうな笑顔が溢れます。
 この曲を作った頃、子どもたちの発案で、クリスマスのお菓子バイキングをしたりしました。そんな楽しい思い出も、この歌とともによみがえってきます。

ともだちっていいな

作詞/平成19年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

空にぽっかり浮かぶ 白い雲にのれたなら
みんなで どこかに 行ってみたいな
いろんな話をしよう いろんな歌を歌おう
きみに出会えて うれしかったよ

ともだちっていいな 一緒にいるだけで 
わくわくしてくるよ 楽しいことがあふれだす
ともだちっていいな きみが大好きだから
キラキラ輝いた その笑顔を忘れない

遠い空のむこうに 七色の虹がかかる
みんなで 手をつなぎ 渡ってみたい
いろんな探険をした いろんなものをつくった
ひとつ ひとつが たからものだよ

ともだちっていいな 一緒にいるだけで
わくわくしてくるよ 楽しいことがあふれだす
ともだちっていいな きみが大好きだから
キラキラ輝いた その笑顔を忘れない

遠く離れてても ずっと ともだちだよ

 幼稚園は、子どもたちがたくさんの友だちと出会う場です。子どもたちが友だちという存在について、どんなふうに感じているのか、そしてその思いを子どもたちがどんな言葉で表現していくのか、とても楽しみでした。
 年長児みんなで集まり相談し始めると、子どもたちの中からいろいろなことばが生まれてきました。一緒にいるだけでワクワクしてくる、一緒にいると楽しいことが溢れだす。そんな友だちだからこそ、ともに経験した一つ一つがたからものになるのだと思います。
 空に浮かぶ白い雲を見ながら、「イルカみたい」「恐竜みたい」と楽しそうにおしゃべりしている子どもたちの心は、すでに雲の上に乗って、どこか遠くへ出かけているのかもしれません。
 幼稚園での生活で「ともだちっていいな」という気持ちになれたこと、そして、遠く離れてもずっと友だちだよと思えること、それは本当に素敵なことだと思います。

虹のBirthday

作詞/平成18年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

とてもすてきな 誕生日
にっこり 笑顔が つながるように
こころをこめて おめでとう
いっぱい いっぱい おめでとう

ハッピー ハッピー バースデー 
大きくなった うれしい気持ち あふれているよ
ハッピー ハッピー バースデー 
虹をわたって うれしい気持ち すぐに届けよう

とてもすてきな 誕生日
こころが ワクワク はずんでくるよ
だいじないのち ありがとう
いっぱい いっぱい ありがとう

ハッピー ハッピー バースデー 
大きくなった うれしい気持ち あふれているよ
ハッピー ハッピー バースデー 

 このCDに収録されている曲の中で、この曲ほど幼稚園で多くの回数歌われてきた歌はないでしょう。毎月の誕生会のラストにみんなで手をつなぎ、手拍子をしながら歌う「虹のBirthday」は、少なくともこれまでに100回以上は歌われてきました。
 この歌が完成したのが3学期でしたので、作詞をした子どもたちが実際にこの歌を歌って誕生を祝ったのは数回だけでしたが、その後6年生の同窓会の折に、毎月の誕生会でこの歌をずっと歌っていることを伝えると、少し照れながらもとてもうれしそうでした。
 幼稚園での誕生会は、子どもたちが心待ちにしているもので、大きくなった喜びや、自分が愛されているということを実感する大切な場でもあります。
 その場に集った、誕生月の子どもたち、友だち、先生、家族が「おめでとう」「ありがとう」の気持ちを伝え合うことで、みんなの笑顔がつながるような素敵な誕生会にしたい。そんな気持ちをこめて、これからもこの曲を歌い続けていきたいと思っています。

あしたへ

作詞/平成17年度年長児&担任
作曲/宮下友美惠

春の風 庭の木々を揺らす
「さよなら」と ぼくに手を振るように
ありがとう きみにあえてよかった
とびきりの笑顔が 素敵だね

かわいいうさぎ 園庭の花
大好きな先生 ずっと忘れない
今 新しい世界へ さあ みんなで飛び立とう
どんなときでも やさしさ そして 勇気もちながら

もし きみが 迷い困ったときも
大丈夫 ぼくが そばにいるから
手をつなごう きみと ゆびきりしよう
いつまでも なかよし 友だちだね

けんかしても すぐ仲直り
握手すれば こころが ぽかぽかあたたかい
今 新しい世界へ さあ みんなで飛び立とう
どんなときでも やさしさ そして 勇気もちながら
ぼくらの夢 輝くよ

 この年、静岡豊田幼稚園から70名の子どもたちが巣立っていきました。卒園式に自分たちがつくった歌を歌って卒園できたら…という思いから、この曲が生まれました。卒園式当日、希望に胸を膨らませ、小学校という新しい世界へ飛び立とうとしている子どもたちの姿は、とても頼もしく、輝いていたことを今でも覚えています。
 この曲を作った時には、その後10年間も子どもたちと曲を作り続けられるとは思っていませんでした。今振り返れば、勇気を出して作ったこの曲が、まさにあしたへと続く一曲となったわけです。
 人が生きていくうえで、やさしさや勇気をもつことはとても大切なことですが、どんなときでもそれを持ち続けていくことは簡単なことではありません。しかし、それだからこそ、この曲を心のどこかに置いて、もし迷い困ったときには、思い出してほしいと思います。あなたは一人ではない。やさしさと勇気をもってあしたへ踏み出みだせば、新しい世界が開けるのだと。